2014年1月22日水曜日

ピエール・フルニエ、ズザナ・ルージチコヴァー によるバッハ 

チェロ・ソナタ集です。

フルニエは朗朗と響かせ、ルージチコヴァーは可憐に抑えます。

ハープシコードが生きています。

華やかに、しずかな音です。

2014年1月19日日曜日

ラザール・ベルマンによるバッハシャコンヌ

一曲を通して、うねりの方針を定めました。

これはルビンシュテイン以来のロシア宮廷音楽の奏法の伝統に含まれるものです。

一方で、細密豪快なフレーズ、これは原曲がそうなのではなく、解釈に主導されたものですが、ベルマンならではの振る舞いです。

民族性と国際性、既存の評言の原理を吹き飛ばして、そこに音が体現されています。

ブレヒトの健康

ブレヒトによる風刺や皮肉はバランスぎりぎりのところに立っています。

しかし、ついに健康な側に落ちるのがこの人の強みです。

比較してはいけないとは思いますが、例えばベンヤミンのつらさは時々不健康の側に落ちたことにあったと思います。本人はつらかったろうと思うのです。

わたしは自分が病人であることが多かったので、この点が気にかかります。身体というのでもなく、精神というのでもなく。

2014年1月17日金曜日

Brecht Songs

肥後幹子、高橋悠治の両氏。

『ガリレイの生涯』の話を友人からもらったばかりのことで、少し驚きました。

ブレヒトは強烈な観察者です。

戯曲の中に、事実も心情も伏在しています。

さて、この録音は時間をかけて聴こうと思います。

2014年1月16日木曜日

Maria YudinaのBach

The Legacy of  Maria Yudina volume3。

Bach集です。

14 Preludes and Fugues。ユージナはバッハの楽譜のすべてのページに書き込みをしていた、との証言があったと思いますが、どの曲だったかは忘れました。そして、この録音集は、一つ一つの曲に異なる表情を持たせています。

古い録音なのにノイズリダクションが充分で、演奏の力強さが聴き取れます。

リヒテルのバッハの華麗な音とは違う美しさです。

2014年1月15日水曜日

アレック・カリス(Aleck Karis)によるヴェーベルン、ウォルペ、フェルドマン

BRIDGEレーベルです。

アントン・ヴェーベルン、ステファン・ウォルペ、モートン・フェルドマン。

ヴェーベルンの変奏27番は堪能しました。

ここで取り上げられたウォルペの2曲はアドルノの曲を想起させました。

フェルドマンはここでも丁寧です。丁寧に弾くと真実、音の姿形が明確になります。曲が導くものです。

総じて、美しい録音でした。