2013年8月23日金曜日

クセナキス氏のヴィンドゥンゲン

これは、12のチェロ奏者のための作品です。

付された題は、積層、重ね合わせ、巻き込み、重ね込み、といった意味に置き換えられます。


まず旋律がリードし、次に総参加の音の収斂が起こります。

マジカルナンバー7プラスマイナス2といいますが、個別の聞き分けは成立しません。

音は不安をかきたて、やがて、ノイズ化して個々の頂点を少しずつずらして連続した呈示をみます。

ここで、注意すべきなのは、複数の平均して維持される音量の中でインディケーターが振り切りっ放しになることです。

各自の最高点が次々と現れるのです。

わたしはセラミックスピーカーで確認しました。

最終部の展開まで一気呵成です。

音源:Die 12 Cellisten der Berliner Philharmoniker(1981、Telefunken)
 
 
    IANNIS XENAKIS : Windungen(1976)für 12 Violoncellisten