2013年7月28日日曜日

吉田秀和氏の評言

『武満徹の世界』の解説に、吉田秀和氏がストラヴィンスキーの評語を引用しています。

「あの小柄な男が、このような厳しい作品を書くとは。」

この「厳しい」の部分を敷衍して、吉田氏は、音の素材の自由ではなく、創作する者の禁欲的な自己規制の厳しさのことだと信ずる、と続けています。

そして、その例としてピアノ・ディスタンスなどを挙げているのです。

わたしは、ここで立ち止まります。

これは少し早すぎると思うのです。

吉田氏が生きておいでの間に質問すべきでした。