2012年11月17日土曜日

心底に複数の層があり

一方から一方へと移行する。

本当のものがあって、そうではないものから本当のものへと移行する。

抜け出す口のない意識が、あるところから開放される。

日本語はどうか。

縁語にしても掛詞にしても、最初からポドテキストの中で、複数の回路への移行の可能性が予め設定されている。

行き詰まったハムレットの心境は、論理における相互矛盾の意識の袋小路から、日本語独特のあいまいな中間的揺籃の往還の世界において、緩和されてしまうのだ。