2014年8月5日火曜日

ヴィルサラーゼ氏のショパン

個としての最小限度の空間から音を発するときに、たとえばリヒテルの対比奏法を用いれば、空間の内外で強固な外殻の突破を図ることができます。

エチュードとポロネーズをそれぞれ1曲ずつYou tubeで視聴しました。

楽譜の中のある簡素な推移に意味を与えるのには別のスタイルがあります。

エチュードとポロネーズとが同種の空間に溶け込みます。

氏の弾くチャイコフスキーに陽光が射すように、ショパンの曲の核心部分に陽光を向けるのです。

外殻を破らないままに。