2013年12月29日日曜日

公文俊平氏『情報社会学序説』3

著者はコモンズ(共有地)についての概念設定を中途で終えます。

というのも、ガレット・ハーディンの立論を否定的に乗り越える作業をしたからです。

コモンズの性質に応じて、議論は多岐にわたるでしょうし、著者は、この本を出版した時点でさらに未来に向けて展開しようとするいくつかの契機(「付記」)までも示しています。

その一つ一つを眺めていて、私が何か付け加えることがあるとしたら、・・・・・・と考えました。読者の数ほどそういう視点は発生し得るでしょう。

パレート、ジップ、アダミックが累積確率分布関数への道程を啓示したとして、構成単位が人である場合の社会事象の有機的、無機的取扱いを累積確率分布関数として理解することへの抵抗が限りなく小さくなっていくためには、システム論や有機体論への慣れが必要であるような気がします。

この慣れを学習する機会を取得するためには、知的努力や知的努力による諸産物を自由に駆使できる確信を持つことが、世の中に当たり前のようにある世界があるのだということを、まず知らねばならないでしょう。

そして、以上のような累積確率分布関数に対する理解が成立したうえで、ここで、読者各自の経験的知識から、関数の近似を補正したり否定したりするような「そうではない」項の提出をみなければならないでしょう。