先日、おさない子どもに文学とは何か、という講義をした。
百人一首を用いた。
源氏物語では、主なき世界を描いた。
そこには、死んでしまって、その人はいない。
百人一首のもみぢの歌5首の中で、もっとも大切なのはをぐらやま、の歌。
そして、そこでは、今そこには居ない人を的確に詠み出すことが為し遂げられている。
ドストエフスキーでは、と次の講義をロシア文学にしようと考えている。
日本語の世界では、掛詞や縁語、係り結び、枕詞などなどで、言葉同士で、二重三重に意味を縛りあう。
たちまちにして、言葉をつむぐ側も、読み解く側も、別な言葉を補足していく。
それは、文学の本来持っている性質の一つである、今そこにはないけれども、そうあってほしい在り方を言葉で現成させていくプロセスと同じ志向性なのだ。
百人一首を用いた。
源氏物語では、主なき世界を描いた。
そこには、死んでしまって、その人はいない。
百人一首のもみぢの歌5首の中で、もっとも大切なのはをぐらやま、の歌。
そして、そこでは、今そこには居ない人を的確に詠み出すことが為し遂げられている。
ドストエフスキーでは、と次の講義をロシア文学にしようと考えている。
日本語の世界では、掛詞や縁語、係り結び、枕詞などなどで、言葉同士で、二重三重に意味を縛りあう。
たちまちにして、言葉をつむぐ側も、読み解く側も、別な言葉を補足していく。
それは、文学の本来持っている性質の一つである、今そこにはないけれども、そうあってほしい在り方を言葉で現成させていくプロセスと同じ志向性なのだ。