文化システムの周期性は、コンドラチェフになじむのか。周期性の成立と不成立とを分ける判別の基準が問題となる。
例えばある文学作品が、「脱俗性」の高いものであると判定されたとしよう。仮に、判定する者やその作品の読者がそのことを肯定しても、作者は否定するかもしれない。
ある音楽作品が、そこにあるとする。その作品は、ジャンルとして、「ジャズ」に分類されると判定されたとしよう。しかし、作者は否定するかもしれない。
さらに、比較の拒否・拒絶もあり得る。
外形的基準による強制的な判定をもって、周期の基準を定義し、確認しなければならない。
したがって、主観性を帯びることによる精度の低さが常に否定できない。